内覧会同行チェック※「床」の不具合・確認ポイントは!

フローリング床

近年、内覧会時の指摘対象となりやすい部位となっているのが「床(フローリング床)」です。

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「床」の不具合&チェックポイント!

フローリング床のチェック

一戸建て住宅・マンション共に「フローリング仕様」としている住宅が大半を占めるようになりました。

その結果、住宅の不具合の中でも、年々増加傾向となっているのが「床(フローリング)」なのです。

昭和の時代に主流となっていた「絨毯床」の場合は、床一面に敷き詰める方ち施工するもの。施工も簡単で、「絨毯」自体に吸音性がありますので、音に関する不具合も生じにくかったんですよね。

対して、現代、主流になっている「フローリング床」は、フローリングパーツを多数組み合わせていくもの。

しかも、「目地(サネ)の微妙な調節」「釘を使った下地への固定」「四季の変化に伴う、フローリング材の伸び縮みの発生」など考慮しながら、丁寧な施工が求められるのです。本来は・・。

しかし、残念ながら現代の「建売住宅」「マンション」などでは、丁寧な職人仕事などは、あまり期待できないもの。

プラモデルを組み立てていくかの如く、工期・スピード優先にて、工事が流れ作業にて進められていきます。

それゆえに、「床(フローリング床)の不具合」は、高勝律で存在する不具合要素のひとつとなっています。

「床」のチェックポイント

「床(フローリング)」の出来栄えは、しっかり内覧会時に確認しておく必要があるもの。入居後、早々に「音鳴り」「フローリングの浮き」が目立ってくるケースもありますが・・。

主に、「3年~5年後」を迎えた頃に、フローリング床の様々な不具合(フローリング浮き、音鳴り、表面材の剥がれなど)が表面化してきます。

もうこの時点では、「無料修繕保証外」となっていますので、自費で修繕することに。

内覧会時に、不具合の有無を見極めておく必要があるのです。

そんな「床」の機能的チェックポイントは下記となります。

  • フローリングの目地状況(適切な目地幅が)
  • フローリングの施工状況(総合的)
  • フローリング材の浮きの有無
  • フローリングの「音鳴り」状況
  • 床周辺部との取り合い施工状況
  • 各部位の適切なクリアランスの有無
  • 「床下地材」の強度不足の有無
  • 床レベルの確認(法的基準に適しているか)
  • 床段差の有無(法的基準に適しているか)
  • 脱衣所の「床」施工状況(防水性)
  • 玄関の石・タイル貼りの施工状況(接着不備・浮き)
  • フローリング表面材の剥がれ・浮き

「床」に関して、実際に不具合があった要素。

「床」の不具合は、一定確率で存在しているのが現状です。

内覧会時点で存在している床の不具合は、入居後、年々不具合が着実に拡大していくもの。ほとんどのケースで「無料補修はしてもらえない」と考えておいた方が良いかと思います。(それが実情ということ)

「床の不具合事例」は沢山ありますので、あくまでもほんの一部の事例のご紹介となります。

床(フローリング)の傾斜(レベルが不適切)

床のレベルに関しては、「品確法」という法律にて、基準が定められています。(法基準としては、6/1000勾配を超えると是正必須と位置付けられています。)

でも、「6/1000勾配」って、かなりの傾きなんですよね。ですから、実際には、施工・設計基準値として「3/1000勾配」が目安となっています。

ただ・・ここか問題で、「3/1000勾配」というのは、あくまでも作り手側の自主的な目安だということ。

現実的な話をすると、「6/1000勾配未満」であれば、法的基準を満たしているので、施工者は是正しなくても良いわけです。

現実問題となるのが、フローリング床のレベル不良にて「3/1000~6/1000」の範囲となっているケースが最も多いということ。

「6/1000以上」の勾配となっていれば、かならず修繕して貰える対象となるわけですが。

「3/1000~6/1000」のケースでは、施工者・販売主との折衝が重要なポイントとなるのです。この折衝は、専門知識&経験のある建築士でないと、ほ行えないもの。

何せ、フローリング床のレベル不良の修繕は、「フローリングの全面張り直し」となるケースが多いですからね。施工者が最も対応を嫌がる要素なので、折衝力が重要なポイントとなるのです。

このフローリング床のレベル不具合(3/1000以上)は過去に結構な確率にて発見。是正交渉にて、修繕に繋げてきています。

床(フローリング・石・タイル)の浮き

フローリング床には、「直貼り工法」と「二重床工法」の2種類の構造があります。それぞれ下地の構造が異なりますので、構造を理解した上でなければ適切なチェックは出来ません。

そんな「床材」の代表的な施工不良のひとつが「浮き」です。

  • フローリング床
  • 石(玄関・廊下)
  • タイル(玄関・廊下)

が下地に適切に接合されていない状態が「浮き」として表れるもの。

この不具合は、竣工・内覧会時にてかなりの高確率で存在していますので、チェック指摘の上、是正しておく必要がある不具合要素となります。

特に、「工期遅れ」が生じていた物件では、高確率で「床の浮き」が存在していますからね。要注意です。

「床材の浮き」があった場合には、「どの範囲まで、床材を施工しなおすか」を見極めて、施工者と折衝することも大切なポイントとなります。

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