【注意事項】夏の内覧会(戸建て・マンション)で気を付けておきたいポイント

夏の内覧会での注意点

従来、建売住宅(戸建て)・マンションの内覧会は年度末(1月~3月)に集中する傾向がありましたが、近年ではライフスタイルの多様化に伴い、内覧会の開催時期も多様化してきています。

ここでは「10月前の引っ越し」を目標とした夏季節(8月・9月)の内覧会に関する注意ポイントをご紹介したいと思います。

スポンサーリンク

夏の内覧会(建売住宅・マンション)での注意ポイント!

夏季節の内覧会

住宅内覧会(戸建て・マンション)というのは、購入契約した新築住宅(戸建て・マンション)が完成。

住宅の”引き渡し”が行われる前(1週間前~数週間前)に完成した住宅・住戸が「適切に作られているか(不具合・施工ミスの有無)」「計画通りの内容となっているか(設計・契約どおりの仕様かどうか)」を確認・チェックするために設けられた貴重な機会です。

しかし、残念なことに今でも、「内覧会」を単なる「見学会」と考えてしまっている住宅購入者が多いのが実情です。

住宅購入に関して「瑕疵担保」が設定されてはいるのですが・・新築住宅(建売住宅・マンション)の”引き渡し”を受けた後は、よほど明瞭な不具合でない限り、なかなか無償で不具合の修繕を行ってもらえないのが現実なのです。

”些細な不具合・不備”などは、わりと無償で修繕してもらえたりするのですが・・。

本当に補修してほしいと思う出来事に関しては、なかなか修繕対象の不具合と認めてもらえない・・そんな傾向があることは、ぜひ、認識しておいていただければと思います。

ゆえに、重要となるのが

*内覧会時にしっかりと「不具合・施工不良の有無の確認」「住宅機能性のチェック」をしておく

ことなのです。

夏季節の住宅内覧会にて心がけておきたい事前準備

まずは、夏季節ならではの「内覧会の注意要素」「事前準備要素」に関して、お話してみたいと思います。

住戸内が”35℃以上”の高温環境となっている可能性に注意!

夏季節の住宅内覧会にて、まず一番の注意事項となるのが

*住戸が高温環境(35℃以上)となっている可能性あり

ということです。

これは、仕事を通じて、毎年(10年以上)「夏の内覧会」を行ってきている私が何度も体験していること。

「高級マンション(高層マンション)」の場合は、初めからエアコンが設置されている物件もありますが・・。

そんな一部を除けば、大半が「エアコンは別途対応(入居後、住宅購入者にて設置)」となっていますので、内覧会時に、エアコンは設置されていません。

しかも、工事終盤から内覧会に至るまで、住戸は締め切った状態となっているケースが多く、熱がこもっています。

「マンションの高層階の住戸」の場合は、内覧会前に窓を開けて換気をするだけでも、かなり室温を下げることができますが・・。

「戸建て住宅(建売住宅)」の場合は特に、室内に熱がこもったままとなりやすい傾向があります。

そこで注意が必要となるのが「熱中症」です。

具体的には下記3つの要素に注意しておいていただければと思います。

*高齢者や子供の同伴
*大き目のタオルの持参
*内覧会時の小まめな給水

夏の内覧会には高齢者(親)や小さな子供の同伴をなるべく避ける

内覧会時の同伴

住宅内覧会には、親や子供たちを同伴する方も多くいらっしゃいます。

様々な視点(世代など)から住宅・住戸を確認することは、とっても良いこと。本来は推奨したい要素となります。

ただ、”夏の内覧会”においては、正直・・高齢の親や小さな子供は、あまり同伴させない方が良いものと感じています。

天候によっては、わりと室内が特殊な環境(高温・高湿度)となるケースも多く、具合が悪くなってしまうことがあるからなんですね。

内覧会にて確認・チェックを行うのであれば、最低「1時間」。通常は「1.5時間~2.5時間程度」の時間がかかるものです。

数時間もの間、高温の室内にて動き回ることは、かなりのエネルギー消費となりますし、熱中症のリスクが生じるもの。

夏の内覧会では、そんな健康リスクを考えたメンバー構成としていただければと思います。

大き目のタオルを持参しましょう

夏の内覧会では、「大き目のタオル」が必須と言えます。状況によっては、本当に滝のような汗をかくことも珍しくないもの。

*汗を床(フローリング)に落とさない

といった配慮も必要となりますので、首にかけて置ける大きさのタオルを準備しておきたいものです。

飲み物を持参。内覧会時に小まめな水分補給を!

原則、内覧会時には「室内での飲食は禁止」となっています。

戸建て住宅の場合は、「飲み物OK」の対応をしてくれるケースがありますが、基本は住戸外にて、水分補給をすることとなります。

そんな状況となっているため

*面倒くさい

と思ってしまう方も中には、いらっしゃいますが・・。

夏季節の内覧会では、面倒がらずに、かならず数十分おきに、水分補給を心がけるようにしましょう。

実際、内覧会同行検査を行っている私も、”夏の内覧会”では、かなり意識的に水分補給をするように心がけています。

水分不足となると

*体調不良
*思考力の低下

が顕著にあらわれてきますので、確認・チェックにも大きな影響が生じてしまいますからね。

夏季節の内覧会にて、注意しておきたい確認ポイント

夏の内覧会時の注意ポイント

次に、夏季節ならではの確認・チェック要素として、最も注視しておきたいポイントをひとつご紹介しておきたいと思います。それが・・。

*各部位の建材に多くの水分が含まれていること
*建材が熱膨張していること

上記2要素を念頭にした上で、仕上がり状態を確認する必要があるということです。

実際には、専門的な知識と経験がないと、不具合の有無の判断が難しいケースが多いのですが。

簡単な要素としては

*「木材」が接している部位の隙間
*異なる素材同士が接している部位の隙間

の有無を注視していだたければと思います。

夏季節では、水分を含みやすい素材(木材など)ほど、膨張しているもの。冬になると水分が減少(乾燥)して、素材が収縮していきます。

ですから、夏の季節にて、例えば上記写真の”階段部分”にて、隙間があるようだと、冬に向けて、さらに隙間が拡大していくこととなります。

*フローリング床
*壁の下地ボード(隅)
*窓や建具の木枠周辺

なとの「隙間状態」をしっかりとチェック。不具合へと繋がっていく可能性があるかどうかを検証・判断する必要があるのです。

特に

*フローリングの浮きの有無

は、目で確認ができない要素ながら、夏季節にわりと多く存在する不具合要素となっています。

内覧会同行チェック※「床」の不具合・確認ポイントは!?

建築士(専門家)による住宅診断「内覧会同行チッェク」

内覧会時に、「施工ミス」や「不具合の有無」及び今後不具合へと繋がっていく可能性があるかどうかなどを見極めるのには、やはり専門的な知識と経験が必要となります。

近年、多くの方が利用するようになってきたのが

*住宅内覧会同行サービス(検査・チェック)

です。

私も一級建築士として、10年以上、数多くの住宅(戸建て・マンション)の内覧会に同行して、検査・チェックをしてきています。

内覧会同行サービス の具体的な内容は下記記事にて記していますので、興味がありましたら、ご参照いただければと思います。

新築戸建て住宅(建売住宅など)の内覧会同行サービスとは!?
新築マンションの内覧会同行サービスとは!?

併せて読みたい「内覧会同行」関連情報

【注意事項】夏の内覧会(戸建て・マンション)で気を付けておきたいポイント
業者任せは禁物※住宅内覧会の予定日は「一か月前」から調整しましょう!
内覧会同行(戸建・マンション)※価格※BAUMPLANNING一級建築士事務所
※内覧会同行チェック※「床」の不具合・確認ポイントは!
※内覧会同行チェック※「壁」の不具合・確認ポイントは!
※内覧会同行チェック※「窓」の不具合・確認ポイントは!?
※内覧会同行チェック※「玄関ドア」の不具合・確認ポイントは!?
内覧会チェックリストは「専門家」が使用しないと無意味な理由!?
内覧会同行サービス|一級建築士のおすすめマンション・戸建て検査!
【一級建築士の住宅検査】戸建て内覧会同行※BAUMPLANNING一級建築士事務所
【一級建築士】マンション内覧会同行チェックの概要!東京都・神奈川・埼玉
内覧会同行サービスが必要とされる理由?!住宅トラブルが増加傾向に
新築マンション&一戸建ての内覧会時にチェックすべき項目とは?!
マンション・一戸建て内覧会同行検査にて一級建築士の重要性が高まることに!
【一級建築士の住宅検査】戸建て内覧会同行※BAUMPLANNING一級建築士事務所
戸建住宅(建売住宅)の内覧会同行検査にて見つかる不具合事例!
マンションの内覧会同行調査にて見つかる不具合事例!
建売住宅(一戸建て)の「不具合事例01」:排水管の未接続|内覧会同行
新築マンションの「不具合対処」事例01:フローリングの浮き|内覧会同行

スポンサーリンク