建築士が語る「新築マンション購入の注意点」!最上階のデメリットとは?!
マンション住戸の中で、最も高額な住戸となりやすいのが「最上階の住戸」ですよね。実際、最上階の住戸は、高層マンションとなるほど人気も高い傾向があります。
でも、他住戸(他の階)と異なる特性(魅力)を有している反面、他住戸には無い、デメリット要素(注意点)も存在しているもの。
ここでは、「最上階住戸の注意点(デメリット)」に関して、お話してみたいと思います。
目次
マンションの最上階住戸に潜む注意点(デメリット)とは?!
”マンションの最上階住戸”に限らず、「高層階住戸」に共通した注意点も含むこととなりますが、代表的な「最上階住戸の注意点要素(デメリット)」をご紹介してみたいと思います。
”落雷”による被害の可能性。
近年、「大雨」「地震」などが増加と共に、「雷」も増加傾向にあるものと感じています。
そんな”落雷による被害”を受けやすいのが、最上階住戸なんですね。
もちろん、高層マンションやタワーマンションなどでは、被雷設備が備え連れられていますので、大きな被害は生じる可能性は少ないものと思われますが、それでも、最上階では、”バルコニーの手すり”などに落雷するケースも存在しています。
直接的な落雷による影響だけでなく、落雷時に発生する”磁力変化・電磁波”などが通信設備などを狂わせたりなどの間接的な影響も存在しています。
そんな落雷の間接的な影響が生じやすいのが、最上階住戸なんですね。
風などによる微振動が常に存在。
一般的な方の場合、あまり気になることも少ないのかもしれませんが、私のように「揺れに対して、敏感な感覚」を有している方にとって、大きな課題となるのが「建物の微振動」という要素です。
建物高さや地盤強度(地質特性など)などによっても状況が大きく異なりますので、すてべの最上階住戸が対象となるわけではありませんが・・。
最上階住戸では、”風”などによる建物の微振動が常に存在した環境となっています。
10階以上の高層階となると、風が強い日などでは、結構、はっきりと”揺れ”を感じることができたりするものなんですよね。揺れに対して、敏感なセンサーを有している人の場合は。
”強風””台風”などの時には、若干「船酔い」のような感覚を感じてしまう・・そんな影響を心身に受けてしまう方も存在しているのではないでしょうか。
これらの”微振動”は、「睡眠」に影響を与える可能性があります。なかなか安眠を得られない・・・良質な睡眠を得られないといった要因のひとつとして、「最上階(高層階)住戸に住んでいる」という要素が存在しているのかもしれないのです。
”気圧変動”の影響。
これも、最上階住戸に関わらず、高層階住戸に共通する要素となりますが・・。
「気圧変動の影響」が生じやすい傾向があります。
タワーマンションの最上階ともなると、結構、はっきりと影響を感じることが出来たりするもの。低層階部(地上付近)と比較して、タワーマンションの最上階住戸では、低気圧となっています。(わずかな差ではありますが)。
外出と帰宅時にて、「気圧変動の影響」が生じる可能性があるのです。
これも、体質により異なるのですが、気圧変動の影響を受けやすい人(気圧の変化に敏感な人)の場合、気圧変化が繰り返されるうちに、体調などへの影響を感じるようになってくることも考えられるんですよね。
まあ、わずかな影響ですので、大きな体調不良などには至らないかと思いますが、「耳鳴りが聞こえるようになった」といった”耳機能の変調”や「安眠が得られないようになった」という”睡眠”への影響などは存在するものと考えています。
”洗濯物の外干し”に注意。
最上階住戸は、低層部と比較して”風が強い”環境となります。必然的に、洗濯物をバルコニーなどで外干しした時に、「風によって、洗濯物が飛ばされてしまう」という可能性が存在することに。
タワーマンションなどでは、「バルコニーでの洗濯物を干すことが禁止」となっているものも少なくありません。
直射日光による”暑さ”の影響。
最上階住戸は、他住戸と比較して、「直射日光の影響を受ける」環境となっています。
特に、夏季節において、最上階住戸は”暑くなりやすい”といった特性が存在しています。もちろん、高断熱仕様の建物構造となっているんですけどね。それでも、下層階住戸と比較すると暑くなりやすいのです。
”住戸侵入”などの犯罪に遭遇する可能性。
近年、マンションにおいて、「一階住戸」に続いて、窃盗や住戸侵入などの犯罪に遭遇数が多いのが「最上階住戸」となっています。
屋上から、最上階住戸に侵入することが出来るからなんですね。
内覧会時点で”施工不良・不具合”が存在している可能性が高い。
これは、上記要素とは、ちょっと視点が異なる要素となりますが。
マンション購入にあたって、内覧会時に”施工不良・不具合”が存在しやすいのが、最上階住戸と言えそうです。
これは、あくまでも、確率論的な話。
というのも、マンションは一階から高層階へと順番に施工されていくんですね。ですから、必然的に最上階住戸は、最も最後に作られるのです。
”工期が遅れていたりするマンション”では、どしうしても、最上階住戸の施工がバタバタとなりやすい(急ぎ作業となるということ)のです。結果として、丁寧さに欠けるため、人為的な施工不良・ミスが発生しやすくなるわけです。
実際、マンションの内覧会同行検査を通じて、私の経験的にも、マンションの最上階住戸では、施工不良・不具合が見つかる確率も高いかな・・・と、そんな印象を持っています。
内覧会時にしっかりとした、施工状態の確認・チェックが必要に。
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