アパートのリフォームにて「壁面収納」が役立つ理由とは?!
「住宅のリフォーム」をする上で、一番重視すべき要素となるのが「費用対効果」です。
「衰えた住宅機能」に対して、「機能を回復させる」ために、最も「低価格」で行うことが出来る施策を考えることがリフォームの最重要ポイントとなるわけです。
目次
「アパート」のリフォームの課題。『防音機能』の回復
今回は「アパートのリフォーム」に関する話をしてみたいと思います。
アパートは、基本的に「木造」もしくは「軽量鉄骨造(プレハブ工法も含む)」で作られています。
その構造上の課題として、月日の経過と共に最も衰えやすい機能のひとつが『防音(遮音)性能』です。
「RC造(鉄筋コンクリート造)のマンション」にしか、住んだことのない人にとっては、実感としてわからないかもしれませんが、「木造」「軽量鉄骨造(プレハブ工法も含む)」の住宅では、音の伝達が基本的な課題として、内在しているのです。
- 上階にて、人の歩く音(振動)が下階に伝わりやすい
- 隣接した部屋の音(振動)が壁を介して聞こえて来る
といった傾向があります。
もちろん、計画段階で防音・遮音性能を高める方法はありますが、防音・遮音性能を高めようとすればするほど、かなりのコスト高となるもの。
安価にて作りたい「アパート」においては、「防音性能」は優先順位の低い要素となっているのが実情です。
実際、最近ニュースとして取り上げられたのが「賃貸アパート大手のレオパレス21が行っていた、違法建築」の問題です。
レオパレス物件に違法疑い 防火隔壁などなし、全3万棟超調査
賃貸アパート大手のレオパレス21は29日、1996~2009年に施工したアパートで建築基準法違反の疑いがある施工不良が見つかったと発表した。同法が求める防火や防音効果を備えた住戸を隔てる壁がないなどの問題を確認した。
記事元:sankei biz
私は、建築士として多くの物件調査(検査)にも携わって来ていますが、正直、上記のような出来事は氷山の一角。
多くのアパートにて、まだまだ内在している要素です。
そもそもがこんな状況ですので、アパートの多くが月日の経過と共に、最も機能低下が激しくなるのが「防音性能」なのです。
アパートの防音性能は「3年」を目安に急激に低下していきます。
基本的に、低価格仕様のアパートでは、概ね「3年~5年」が経過した頃から、急激に防音性能が低下していきます。
特に劣化が激しいのが、「居室間の壁の防音性能」です。
「音の伝達」には、いろいろと複雑な要素も絡んでおり、例えば「共振」といった現象が偶然生じてしまうと、隣の居室できなく、何故か「上階の隣接居室(斜め上の居室)」の音がクリアーに聞こえるといった出来事が起きることもあるのです。
普通の生活音なのにも関わらず、お隣にしっかり音が伝わってしまうということが・・・。
- 近隣トラブルの一番の原因
となっています。
壁の防音対策としての効果が得られる「壁面収納」
古いアパートとなるほど、「壁の防音機能」の大半が失われているもの。
根本的に「防音機能」を改善するためには、「壁(界壁)のリフォーム」が必要となります。そのためには、必然的に「天井」や「床」のリフォームも併せて行うこととなりますので、本格的な内装リフォーム(全部の内装リフォーム)となるわけです。
ただ
アパートの場合は、「築20年以上」経過しているのであれば、内装リフォームの有効性が高まりますが、「築5年~15年程度」の期間においては、正直、内装リフォームでは、費用対効果が得られないものです。
そこで、「壁の防音性能の回復」のための効果的な手段となるのが
*壁面収納の導入
なのです。
「壁面収納」が防音機能の役割を担う理由
「壁面収納」が壁の防音性能を高めることに役立つ理由は・・。
- 壁全体を覆うこと
- 壁の「厚み」が増したのと同様な音伝達の抵抗が増す
からです。
一般的な「置き家具」の場合は、壁全体を覆うことが出来ないため、防音の機能を発揮するには至りません。
また、「壁面収納の素材」にも、理由があります。
セミオーダー造作家具(壁面収納)の背面板は、「MDF(中密度繊維板(ちゅうみつどせんいばん))」と呼ばれる、木質繊維を原料とした成型板にて作られていることが多いもの。
この「MDF」による遮音効果及び「壁と家具との間の空気層」による遮音効果が期待出来るのです。
「壁面収納」を設置することのデメリットとメリット
「壁面収納」を設置する上で、「室内有効面積が小さくなる」というデメリットがありますが・・。
実際問題として、アパートの部屋の広さは、あまり重要な問題とはならないケースが多いもの。そもそも、アパートに部屋の広さを求めていない居住者が少なくないからです。
「壁面収納」の導入は
- 部屋が狭くなる(デメリット)
に対して
- 壁の防音性が回復される。(隣の居室の音が聞こえにくくなる)
- 収納が増える(持ち込み家具が不要になる)
- 殺風景なアパート居室のイメージが変化。グレードアップの印象が強まる
といった3つのメリットが創出されます。
壁の防音性能を高める目的なら、費用対効果が高い「壁面収納」が有効に。
アパート一室を内装リフォームした場合、少なくとも「200万円~500万円程度」の必要がかかるもの。
それが「セミオーダーの壁面収納の設置」であれば、「40万円~70万円程度/一か所」で済みます。
「壁の防音機能」を回復するのであれば、後者の方が費用対効果が高い(一石三鳥)ものとなります。
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