マットレス・敷布団のフローリング直敷き利用!工夫と寝具アイテム

寝室の工夫

もともと「ベッド」は、土足文化の欧米にて育まれてきた寝具。靴を脱いで、生活する日本の住宅環境には、適していない(ベッドのメリットが活かされない)ものなのです。

天井高が低く、狭い寝室空間を効果的に活用することが出来るのが「敷布団(床直敷きマットレス)」の利用

近年、日本で主流となっている「フローリング床」への直敷きに関する情報をご紹介いたします。

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敷布団・マットレスの直敷き利用!

マットレスの直敷き利用

日本の住宅にて、「和室」があまり作られなくなるとともに、「ベッド利用」が主流となりました。

しかし、近年「和室(畳床)」は無くとも、フローリング床の寝室に敷布団・機能性マットレスを床敷き利用する方が増えてきています。

冒頭でも、少し触れていますが、日本の住宅環境・生活環境において、本来は「敷布団利用(床敷き)」の方が適しているもの。狭い寝室を効率的に活用する上で、「床敷き」が効果的なのです。

敷布団・マットレスの床敷きのメリットとは!?

メリットとデメリット

敷布団・マットレスを床敷き利用することのメリットとしては、下記のような要素があげられます。

  • 天井高の低い寝室空間にて、「空間的広さ」を創出出来る。
  • 寝具を「折りたたむ」「壁掛けする」ことによって、掃除がしやすくなる。(清潔な寝室空間が維持しやすい)
  • 家具(ベッド)が無いので、お部屋の模様替えが手軽に出来る。
  • 引越しが楽になる。(ベッドが無い)
  • 寝具のサイズ変更が気軽に出来る。(シングル→ダブルなど)
  • ベッドからの落下による事故(ケガ、死亡)が防げる。

など、日本の住宅環境ならではのメリットが存在しています。

実は、あまり認識している方が多くないようなのですが、「ベッドからの落下事故(ケガ、死亡)」は、世界的に見ても、毎年一定数存在している出来事なんですよね。

地震が多い日本では、「地震時にベッドから落下することによるケガ」も少なくないのです。

「床敷き」であれば、そのような落下事故は防げるもの。個人的には、最も大きなメリットとして捉えています。

フローリング床への直敷きのデメリットとは!?

敷布団・マットレスの床敷きをする上で、本来理想的なのは、「畳床」です。もともと、日本にて、「敷布団文化」が育まれてきたのも、「土足厳禁」「畳床」の生活様式がベースとなっています。

現在、主流となっている「フローリング床」に直敷きする時には、やはり課題が存在することに。具体的な課題(デメリット)となるのが下記要素です。

  • 敷布団・マットレスとフローリングとの間で結露が生じることがあり、寝具底部の「カビ発生」の可能性があること。
  • フローリング床の「硬さ」が身体へ伝達。体の痛みを生じさせたり、安眠阻害要素となることも。

上記課題に対して「従来の敷布団や汎用品マットレス」では、対応できないものとなっています。

ゆえに、フローリング床に直敷き利用するためには、「フローリング床敷きを念頭に開発された機能性敷布団・マットレスの活用」が不可欠なものとなります。

「カビの発生を防ぐ対策」に関しては、こちらのマットレス直置き時のカビ対策をご参照いただければと思います。

フローリング床敷き可能な機能性敷布団・マットレス!

フローリング床への直敷きした時の課題(カビ発生、硬さの影響)に対して、対策が講じられているのが「フローリング床敷き対応の機能性敷布団・マットレス」となります。

その条件となるのが下記です。

  • 高い通気性を有する素材及び構造を有していること。
  • 「支持力」と「高反発力」を兼ね備えていること。
  • 「7cm以上」の厚みを有していること。

上記、すべてを満たしている寝具が「フローリング床敷き対応の敷布団・マットレス」となります。

条件を十分に満たしていると言える寝具は、少ないのが実情です。

そのほとんどが、日本の寝具メーカーが研究・開発した商品。海外では、そもそも「ベッド利用」が前提となっていますので、「床敷き」に対する研究・配慮が劣っているからです。

現時点で、「3つの条件」を満たしている機能性敷布団・マットレスは下記のみと考えています。

  1. モットン(オープンセル構造高反発ウレタン)
  2. 雲のやすらぎ(オープンセル構造高反発ウレタン)
  3. Air Tree(オープンセル構造高反発ウレタン)
  4. エアウィーヴ四季布団(網目繊維素材+オープンセルウレタン)
  5. ムアツ布団「2フォーム」(オープンセル構造高反発ウレタン)

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2021年6月3日寝室寝室

Posted by baum(一級建築士)